GAMP HOUSE築289年の藁葺き屋根の古民家を舞台に、昔ながらの日本の暮らしを体験

一度は大規模半壊の通達を受けた古民家を安全に再生、新たな付加価値を設けて集いの場に生まれ変わらせています。

訪れたゲストが描いた「GAMP HOUSE」の楽しみかた

GAMP HOUSE

震災を経て、唯一無二の価値に気づく

村長のTADAさん。世界46ヵ国を旅した語学力で海外からのゲストともコミュニケーション良好

享保年間最後の年にご先祖さまがこの地に入植、以来298年の歴史を紡ぐ新妻家。東日本大震災の発災時、TADAさんは遠く離れたカナダにいたと言います。
「子どもの頃は、この古い家が嫌いでした。近代的な家で暮らす友人が羨ましかったものです。若い頃から30ヵ国を旅しカナダで働いたのも、古い家や田舎から離れたかったからなのかもしれません。この家が大規模半壊の診断を受けた時も、最初は壊してしまおうと思っていたんです」
その気持ちを大きく変えたのは、震災を報道するためにいわきを訪れた外国人たちや建築家、歴史家の存在やカナダで身につけた多様な価値観でした。どこもかしこも被災した状態のなか、「宿泊場所がない」と迷う彼らに「こんなところでよければ」と提供した我が家。その意匠や暮らしを体感した彼らが「これこそが日本だ」と感動したことから、「壊してしまったらもう元には戻らない。遺し伝えていくことが必要なのではないか」と決心したのです。もともと心理カウンセラーとして実績を積んでいたTADAさんは、日本古来の暮らしが現代生活に疲れた人の癒しになれば、と「じぶんを活きる村」をコンセプトに「GAMP HOUSE」「食事処がんぷ茶屋」「赤沼がんぷ農園」「願富工務店」「トータル教育サポートGAMP」を総合展開。拠点である「GAMP HOUSE」は改築によって張られた壁や天井をはがし梁や壁が見える享保の造りに戻し、いろりのある食事処&茶の間とドミトリータイプ、大和室、小和室の3つの客室を整えました。

ドミトリータイプの客室は最大6名での利用が可能

自分をみつめなおす、癒しと鍛錬の場所に

竈のお釜で炊く「がんぷ米」のおいしさは格別。自然の中での活動が心身を健やかに調整する

「GAMP HOUSE」を訪れた人は、季節ごとの農業や手しごと、座禅などを体験し、自然農法で育てた「がんぷ米」や「もっちり米」の竈炊きごはん、旬の野菜や常磐ものの魚介類を楽しみます。お風呂は、TADAさん手づくりの露天岩風呂。現在は洗面スペースを改装中で、「来るたびに何かが変わっているから、いわきのサグラダファミリアなんて呼ばれることも」とTADAさんは笑います。「来るたびに変わる、増える」はコンテンツも然りで、抹茶を点てての茶会体験や着物の着付体験なども。また、この秋からはフリースクールもはじめ、納屋を改装して子供たちが運営する駄菓子屋や直売所もオープン予定です。
「すべては原点回帰。自分をみつめなおすことのできる空間にできればいいな、と思っています」

TADAさん手づくりの露天岩風呂。いつもどこかが工事中

GAMP HOUSE
TADAさん

「GAMP HOUSE」、食事のみの利用も可能な無添加和食の「食事処がんぷ茶屋」、自然栽培で年間20品目ほどの米と野菜を栽培する「赤沼がんぷ農園」、TADAさん自ら大工として改築施工を手掛ける「願富工務店」、家庭教師や心理カウンセリング等教育全般を運営する「トータル教育サポートGAMP」を総合展開。

GAMP HOUSE(がんぷはうす)

  • 住所福島県いわき市平下神谷字赤沼37(がんぷ村内)
  • 電話050-5580-8773
  • アクセスJR草野駅から徒歩で約25分、車で約10分

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