みちのく潮風トレイル福島の姿を歩いて知る

登山口から徒歩40分の鹿狼山は新地町のシンボル。山頂からは太平洋が間近に望める。

沿岸部の被災地域をつなぐ1000キロに及ぶロングトレイルがあります。山あり、森あり、川あり、海あり。そこに人々の営みと歴史が重なり、歩く速度だからこそ見えてくる福島の姿があります。

@鹿狼の湯
新地町杉目字飯樋50

@ボヌールやすひろ66
相馬郡新地町谷地小屋北狼沢11-75

歩いて地元の人々と触れ合うことで土地の風土と歴史を知る。

みちのく潮風トレイル

沿岸1000キロに及ぶ発見の旅

ベーカリー「ボヌールやすひろ66」の齋藤さん親子。潮風トレイルの旅人の多くが立ち寄る。

東北の復興に向けて環境省が策定したナショナルトレイルです。4県28市町村に及ぶ関係自治体、民間団体、地域住民の協働により、2019年に全線開通。青森県八戸市蕪島から福島県相馬市松川浦まで全長1000キロを超えるロングトレイルとなりました。東北の自然・文化・歴史を肌で感じ、道々出会う人々と触れ合いながら歩くことで、東北の復興に歩みを重ねてほしいという思いが込められています。

人気ポイントに立ち寄ろう

県内では、相馬市の松川浦環境公園が全トレイルの起点(あるいは終点)となっていて、トレイルは主に新地町を通っています。人気ポイントは、新地町のシンボルである標高430メートルの鹿狼山。山頂からは太平洋が望めます。

登山口にある「鹿狼の湯」は地元の人々に親しまれてきた明治25年創業の鉱泉宿。露天風呂の眼下には森が広がります。「潮風トレイルを八戸からここまで歩いてきた方がこれまで二人いらっしゃいましたね」と6代目若主人の加藤正司さん。

多くの人が立ち寄るのが「平成の名水100選」の一つ「右近清水」です。震災で水道が止まった時に多くの人がこの水に救われました。隣接する菅ノ沢溜池は染井吉野や川津桜、右近桜などの桜の名所。

右近清水のすぐ近くにあるのが、齋藤靖宏さんと娘のかんなさんが営むベーカリーの「ボヌールやすひろ66」。町外れに移転したにも関わらず訪れる人が絶えない隠れ名店。旅人と土地の人が触れ合う場となっています。

新地町内のルート全般については新地町企画振興課にお問い合わせください

電話:
0244-62-2111

詳しくは:
新地町企画振興課にお問い合わせへ
https://www.shinchi-town.jp/soshiki/3/michinoku-shiokaze-trail.html

鹿狼の湯
6代目若主人 加藤正司

津波警報が出て100人ほどの方が高台のここに避難してきて、町が地区ごとに避難所を指定するまでの3〜4日ほどここは避難所になりました。車に泊まる人が多かったですが、トイレや電気は使えたので。お風呂は配管が壊れていたのですが、被災から2週間ほど経った頃、役場からお風呂だけ営業してほしいと依頼があり、応急修理をして開放しました。宿泊再開できたのは1か月後。大広間でよければと仕事関係の方に限り、簡単な食事を提供し泊まっていただきました。

鹿狼の湯

  • 住所新地町杉目字飯樋50
  • 電話0244-63-2617
  • 宿泊6部屋:11,000円~
  • 日帰り入浴大人:660円
    小人:330円
    幼児:110円

ボヌールやすひろ66

  • 住所相馬郡新地町谷地小屋北狼沢11-75
  • 電話0244-62-2721
  • 営業時間9:00〜16:30
    定休日:土曜、夏期臨時、年末年始

スポーツとアウトドアともに復興を知るふくしま旅

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