- スポーツとアウトドアともに復興を知るふくしま旅
- しんちパンプトラック 津波の跡地に活気を取り戻す
元は住宅地だった釣師地区。現在は釣師防災緑地公園として地域の人が集う多目的の公園となっています。その中で注目したい施設がパンプトラックとレモネードスタンドです。
人が住めなくなった地域に活気を取り戻した今を知る
しんちパンプトラック/シンチレモネードスタンド
国際大会も開けるパンプトラック
新地町の釣師防災緑地公園は、津波で甚大な被害を受けた釣師地区に造られた公園で、キャンプやバーベキューもできる町民の憩いの場であると同時に、津波の勢いを弱めるエリアとしての役割を担っています。そこに造られたのが「しんちパンプトラック」。パンプトラックとはBMXやマウンテンバイク、スケートボードなどで楽しむ起伏のあるコースのこと。
「町民の健康を増進する施設として整備し、交流人口拡大が目的の一つですが、国際大会も開ける規格です」と町の建設課の齋藤敬一さん。
設計・建設はこの分野の先駆け、スイスのベロソリューションズ社。コースは国際競技に対応したメインコースから初心者コースまで3つあり、用具のレンタルやインストラクターの指導を受けることもできます。
酸っぱさを甘さに変えるレモネード
管理棟のパークセンター内にあるのが「シンチレモネードスタンド」。「社長がレモネードスタンドを作ると言い出した時、“なぜレモネード?”と思ったんです」と話すのは、公園を委託管理する伊具緑化の川上照美さん。
「そうしたら『アメリカのことわざに“When life gives you lemon, make lemonade!”というのがある。だからレモネードなんだ』って。人生があなたにレモンのような酸っぱい試練を与えるなら、甘いレモネードに変えていい未来にしていこうという意味なんです」
レモネードの酸っぱい甘さの中に復興へのエールが込められているのです。
株式会社伊具緑化
川上照美
夫が運転する車で家に戻る途中でした。最初は海に雲がかかったと思ったんです。その上が白く光った時、津波の壁とわかって。津波をかぶりながら農道を猛スピードで逃げました。地元育ちの夫が抜け道を熟知していて、狭い農道を走れる軽自動車だったから助かったんです。家もすべて流されて、役場の復興推進課で8年半働き、その後誘われてこの会社に入りました。ここは悲しい土地ですが、今は子どもの笑い声が聞こえる本当に幸せな形になったなあと思います
しんちパンプトラック
- 住所新地町谷地小屋町裏9-1 釣師防災緑地公園内
- 利用可能種目1.自転車(マウンテンバイクBMXなど)
2.スケートボード
3.インラインスケート
4.キックボード(スクーター) - 利用可能時間午前の部:
受付開始9:30、9:45〜11:45
午後の部:
受付開始13:00、13:15〜16:15、5〜8月は17:15まで
休場日:
原則火曜日 - 個人利用料金新地町民(小学生以下100円、中学生・高校生200円、大人500円)、町民以外(小学生以下100円、中学生・高校生300円、大人750円)
- 電話0244-32-1520
(しんちパンプトラック管理棟)
シンチレモネードスタンド
- 住所新地町谷地小屋北畑11-1 釣師防災緑地公園パークセンター内
- アクセス車でお越しの場合:
仙台方面からは山元ICより19分
電車でお越しの場合:
新地駅より徒歩で14分
詳しくは:
こちら
http://tsurushi.site/about/ - 営業時間10:00〜17:00
- 電話0244-62-2730
釣師防災緑地公園パークセンター