震災遺構 浪江町立請戸小学校犠牲者0人 奇跡の学校

学校の1階には、教室や職員室が並ぶ。壁はなくなり、学校備品は津波に流されるなど、災害の脅威を体感できる

巨大な津波に飲み込まれた小学校。しかし奇跡的に全児童・全職員が生き延びることができました。校舎のいたるところで大地震・大津波の脅威を感じることができ、当時の避難状況を知ることができます。

@震災遺構 浪江町立請戸小学校
双葉郡浪江町請戸持平56

巨大津波の恐ろしさをリアルに感じることができ、防災の大切さを体感できます。

震災遺構 浪江町立請戸小学校

全員が生き延びた“奇跡の学校”

床が陥没してしまった体育館。震災当日は、修・卒業式の準備が行われていたことが、壇上の横断幕からも分かる

2011年3月11日に発生した巨大津波の破壊力とそれを乗り越えた生存の証として、訪れる人に衝撃を与え、強い印象を残す浪江町立請戸小学校。震災前に浪江町にあった6つの小学校のうちの1校で、海からはわずか300メートル、福島第一原子力発電所の北約5キロという場所に立地しています。

「奇跡の学校」…地元ではそう呼ばれています。津波が到達する前に、教職員の迅速な判断と準備、児童たちの機転、地元住民の協力によって、全児童・全教職員が無事避難することができたからです。

午後2時46分に強い地震が発生。その数分後に最初の津波警報が発令されると、教職員たちは直ちにその日学校にいた82人の児童を連れて近くの山に避難。その40分後、津波が到達した時には、全児童・全教職員が山に避難していて無事でした。津波は学校の2階の床上10センチの高さにまで及びました。町では181人の住民が津波により亡くなっています。

津波の傷跡そのままに未来に伝承

震災以降、荒れ果てた請戸小学校を遺構として保存しようとする動きが広まりました。残された教室や廊下をそのままに、安全性と利便性を確保する最小限の改修を施しました。瓦礫が散乱する建物内部には簡易通路が設けられ、訪れた人たちは津波の破壊力を目の当たりにします。朽ち果てて風雨にさらされている学校が多くのことを語りかけてきます。

震災遺構 浪江町立請戸小学校

  • 住所双葉郡浪江町請戸持平56
  • 営業時間開館:
    9:30-16:30 (最終受付は16:00)
    休館日:
    毎週火曜日および年末年始
  • 入館料一般300円、高校生200円、小・中学生100円、未就学児無料

コミュニティの力と復興を感じるふくしま旅

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